海外から来て日本で初めて運転する人が知っておく、日本の道路の決まり:左側通行・赤信号・止まれ・踏切・飲酒・携帯電話・速度
左側通行、赤信号と矢印、「止まれ」の標識、踏切、飲酒運転、運転中の携帯電話、シートベルトとチャイルドシート、一般道の速度を、道路交通法と警察庁の教則、警察庁の英語の資料の原文で確かめました。
この記事のまとめ
- 車は道路の中央から左の部分を通る。曲がった後に右側へ出ないよう、警察庁の英語の資料が注意している。
- 赤信号では停止位置を越えて進めない。青の矢印が出ているときは、その方向に進める。
- 「止まれ」の標識では、停止線の直前(なければ交差点の直前)で一時停止する。「STOP」付きの標識もある。
- 踏切は直前で一時停止して左右を確かめる。警報機が鳴っていなくても同じと警察庁が書いている。
- 標識のない一般道を車で走るときの速度は、2026年9月1日から、中央線や車両通行帯のない道が30キロ、ある道が60キロ。
海外から来て初めて日本で運転する前に
この記事は、日本の道路交通法と、警察庁の「交通の方法に関する教則」、警察庁の英語の資料を読んで、日本で初めて運転する人が先に知っておくとよい決まりを並べたものです。海外から来た家族や友人に日本の決まりを説明する人にも使えるように、警察庁が英語でどう書いているかも、原文のまま引いています。
警察庁の英語のページ(Traffic Bureau)には、外国から来て日本で運転する人に向けた資料が並んでいます。この記事では、その中の3つを読みました。
| 資料 | 載っている内容 |
|---|---|
| Follow the Rules for Safe Driving in Japan | 免許、飲酒、事故の連絡、交差点、信号と標識 |
| Follow the rules and drive safely in Japan | 左側通行、踏切、携帯電話、標識の一覧 |
| To all foreigners driving in Japan(2021年10月4日掲載) | 免許、左側通行、赤信号、「止まれ」の標識、シートベルト |
運転に使える免許は、警察庁の英語の資料に書かれている
警察庁の「Follow the Rules for Safe Driving in Japan」は、日本で運転するのに要る免許を次のように書いています。
You must have one of the following licenses to drive in Japan:
挙げられているのは、日本の運転免許証、ジュネーブ条約に基づく国際運転免許証、スイス・ドイツ・フランス・ベルギー・モナコ・台湾が発行した免許に日本語の翻訳文を付けたもの、の3つです。運転できる期間については、同じ資料の注に次のとおり書かれています。
You may drive in Japan for up to one year from your date of arrival in Japan or until your license expires, whichever is sooner (IDPs are valid for one year from the issue date).
免許の切り替えや翻訳文の作り方は、この記事では確かめていません。出発前に、警察庁の英語のページと、お住まいの国の窓口で確かめてください。
道路の左側を通る
道路交通法の第17条第4項は、車の通る場所を次のように定めています。
車両は、道路(歩道等と車道の区別のある道路においては、車道。以下第九節の二までにおいて同じ。)の中央(軌道が道路の側端に寄つて設けられている場合においては当該道路の軌道敷を除いた部分の中央とし、道路標識等による中央線が設けられているときはその中央線の設けられた道路の部分を中央とする。以下同じ。)から左の部分(以下「左側部分」という。)を通行しなければならない。
警察庁の教則(第5章 第2節)は、同じことを次のように書いています。
道路の中央(中央線があるときは、その中央線)から左の部分を通行しなければなりません。
教則には、中央から右にはみ出して通れる場合も挙がっています。一方通行のとき、工事などで左側部分だけでは幅が足りないとき、などです。
警察庁の英語の資料「Follow the rules and drive safely in Japan」には、右側通行の国から来た人への注意があります。
In Japan, vehicles drive on the left side of the road.
If you have driven in countries where traffic keeps to the right, you may end up driving on the right side after turning at an intersection or in similar situations. Please be careful.
赤信号と青の矢印
赤信号では、停止位置を越えて進めない
道路交通法の第7条は、信号に従う義務を定めています。
道路を通行する歩行者等又は車両等は、信号機の表示する信号又は警察官等の手信号等(前条第一項後段の場合においては、当該手信号等)に従わなければならない。
赤色の灯火の意味は、道路交通法施行令の第2条の表と、教則の付表1に書かれています。教則の付表1の「赤色の灯火」の欄には、次の文があります(欄にある4つのうちの2つです)。
車や路面電車は、停止位置を越えて進んではいけません。
交差点で既に左折している車や路面電車は、左折方向の信号が赤でもそのまま進むことができます。
2つめは「既に左折している」車についての文です。赤信号を見て止まった車が、そのあと左折することを認める文ではありません。警察庁の英語の資料「Follow the Rules for Safe Driving in Japan」は、次のとおり書いています。
You must stop at a red light. You cannot go straight or make a right or left turn.
赤信号で左折できる交差点があるかどうかについて、道路交通法施行令の第2条第2項は、次のように書いています。
交差点において公安委員会が内閣府令で定めるところにより左折することができる旨を表示した場合におけるその交差点に設置された信号機の前項の表に掲げる黄色の灯火又は赤色の灯火の信号の意味は、それぞれの信号により停止位置をこえて進行してはならないこととされている車両に対し、その車両が左折することができることを含むものとする。
つまり、公安委員会が「左折できる」と表示した交差点については、条文に定めがあります。愛媛県内のどの交差点にその表示があるかは、確かめられませんでした。表示のない交差点では、赤信号で停止位置を越えられません。
青の矢印が出ているときは、矢印の方向に進める
施行令の第2条の表の「青色の灯火の矢印」の欄は、次のとおりです。
車両は、黄色の灯火又は赤色の灯火の信号にかかわらず、矢印の方向に進行することができること。
教則の付表1は、次のように書いています。
車は、黄色の灯火や赤色の灯火の信号であつても矢印の方向に進むことができます(右向きの矢印の場合には、転回することもできます。)。
警察庁の英語の資料は、赤信号の説明のすぐ後に、矢印を次のように書いています。
If there is a green-light arrow, you may proceed in the direction indicated by the arrow.
青信号で右折するとき
青信号なら、自動車は直進・左折・右折ができます(施行令の第2条の表)。右折するときは、道路交通法の第37条があります。
車両等は、交差点で右折する場合において、当該交差点において直進し、又は左折しようとする車両等があるときは、当該車両等の進行妨害をしてはならない。
警察庁の英語の資料にも、同じ趣旨があります。
At intersections, remember: (1) Always yield to pedestrians; (2) When making a right turn, yield to vehicles proceeding straight or making a left turn.
愛媛県警察が呼びかけている右折(伊予の早曲がり)は、愛媛県警察が呼びかけている、愛媛の道で気をつけること にまとめています。
赤い点滅は、一時停止
教則の付表1の「赤色の灯火の点滅」の欄は、次のとおりです。
車や路面電車は、停止位置で一時停止しなければなりません。
交通整理の行われていない交差点について書いた教則の第5章 第7節には、「一時停止」の標識のあるところと並べて、次の文があります。
また、進行方向に赤の点滅信号があるときも同じです。
「止まれ」の標識は、一時停止
停止線の直前で止まる
道路交通法の第43条は、標識で一時停止が指定されている場所を定めています。
車両等は、交通整理が行なわれていない交差点又はその手前の直近において、道路標識等により一時停止すべきことが指定されているときは、道路標識等による停止線の直前(道路標識等による停止線が設けられていない場合にあつては、交差点の直前)で一時停止しなければならない。この場合において、当該車両等は、第三十六条第二項の規定に該当する場合のほか、交差道路を通行する車両等の進行妨害をしてはならない。
教則の第5章 第7節には、次のように書かれています。
「一時停止」の標識(付表3(1)40)があるときは、停止線の直前(停止線がないときは、交差点の直前)で一時停止をするとともに、交差する道路を通行する車や路面電車の進行を妨げてはいけません。また、進行方向に赤の点滅信号があるときも同じです。
警察庁の英語の資料「Follow the Rules for Safe Driving in Japan」は、標識の絵(赤い逆三角形に「止まれ」「STOP」)に、次の文を添えています。
In places with this sign, you must come to a full stop and check the left and right sides to ensure it is safe to proceed.
「止まれ」だけの標識と、「止まれ」「STOP」の標識がある
2017年4月21日に公布された「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」の改正(平成29年内閣府令・国土交通省令第3号)で、規制標識「一時停止」に、「止まれ」の下に「STOP」を併記する様式(330-A)が加わりました。警察庁は同じ日の通達で、改正の趣旨を次のとおり書いています。
訪日外国人が増加を続けていることや、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を控えていることを受け、国民と訪日外国人の双方にとって分かりやすい道路標識を整備するものである。
加えられた様式について、通達は次のように書いています。
規制標識「一時停止」について、従来の様式に、「止まれ」という日本字の下に「STOP」という英字を併記する様式(330-A)を追加する。
従来の標識がなくなったわけではありません。通達の留意事項は、次のとおりです。
改正命令は、従来の日本字のみの様式を廃止するものではなく、同様式は引き続き有効であるが、今後、規制標識「一時停止」、「徐行」又は「前方優先道路」を新設又は更新する場合には、原則として、新たに追加された英字を併記する様式を用いること。
改正命令は、通達によると2017年7月1日から施行されています。愛媛県内のどの場所の標識が「STOP」付きかは、確かめられませんでした。「止まれ」だけの標識も、「止まれ」「STOP」の標識も、通達は同じ規制標識「一時停止」の様式として書いています。
踏切では、直前で止まって左右を確かめる
道路交通法の第33条は、踏切の通り方を定めています。
車両等は、踏切を通過しようとするときは、踏切の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。)で停止し、かつ、安全であることを確認した後でなければ進行してはならない。ただし、信号機の表示する信号に従うときは、踏切の直前で停止しないで進行することができる。
車両等は、踏切を通過しようとする場合において、踏切の遮断機が閉じようとし、若しくは閉じている間又は踏切の警報機が警報している間は、当該踏切に入つてはならない。
教則の第6章 第1節は、次のように書いています。
踏切では、死亡・重傷事故のような大きな事故が起こりがちです。踏切を通過しようとするときは、その直前(停止線があるときは、その直前)で一時停止をし、窓を開けるなどして自分の目と耳で左右の安全を確かめなければなりません。なお、踏切に信号機のある場合は、信号に従つて通過することができます。
前に車がいるときについても、教則に書かれています。
前の車に続いて通過するときでも、一時停止をし、安全を確かめなければなりません。また、踏切の向こう側が混雑しているため、そのまま進むと踏切内で動きがとれなくなるおそれがあるときは、入つてはいけません。
警察庁の英語の資料「Follow the rules and drive safely in Japan」は、警報機が鳴っていないときについて、次のとおり書いています。
At railroad crossings, you must come to a complete stop even when the warning alarm is not sounding. Check carefully for approaching trains before crossing.
踏切で車が動かなくなったときは、教則に、警報機の柱などにある押しボタン式の踏切支障報知装置を使う、という書き方があります。
飲酒運転
運転してはいけない
道路交通法の第65条は、飲酒運転を禁じています。
何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。
第65条は、運転する人のほかにも向けられています。第2項は、酒気を帯びていて運転するおそれのある人に車を提供すること、第4項は、運転者が酒気を帯びていると知りながら、自分を乗せて運転するよう求めたり頼んだりして、その車に同乗することを禁じています。第3項は、酒を出す人についての条文です。
何人も、第一項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがある者に対し、酒類を提供し、又は飲酒をすすめてはならない。
教則の第4章 第1節には、次の文があります。
酒気を帯びているときや麻薬、覚せい剤、シンナーなどの影響を受けているときは、運転してはいけません。また、酒を飲んだのが前夜であつても、翌朝の運転時まで酒の影響を受けていることがあることに注意しましよう。
警察庁の英語の資料にも、同じことが書かれています。
If you drink, do not drive.
Do not provide a vehicle to anyone at risk of driving under the influence.
Do not ask or request to ride in a vehicle operated by someone who has been drinking.
この資料には、「Driving while hungover is also illegal!」という吹き出しも付いています。
罰則の条文
罰則は、道路交通法の第117条の2と第117条の2の2にあります。酒に酔った状態で運転した場合は、第117条の2の第1項の第1号です。
次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
第六十五条(酒気帯び運転等の禁止)第一項の規定に違反して車両等を運転した者で、その運転をした場合において酒に酔つた状態(身体に血液一ミリリットルにつき一・〇ミリグラム以上又は呼気一リットルにつき〇・五ミリグラム以上のアルコールを保有する状態その他アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態をいう。以下同じ。)にあつたもの
酒気を帯びて運転した場合の、第117条の2の2の第1項の第3号は、次のとおりです。
次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
第六十五条(酒気帯び運転等の禁止)第一項の規定に違反して車両等(自転車以外の軽車両を除く。次号において同じ。)を運転した者で、その運転をした場合において身体に血液一ミリリットルにつき一・〇ミリグラム未満の範囲内又は呼気一リットルにつき〇・五ミリグラム未満の範囲内において政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態にあつたもの
この「政令で定める程度」は、道路交通法施行令の第44条の3に書かれています。
法第百十七条の二の二第一項第三号の政令で定める身体に保有するアルコールの程度は、血液一ミリリットルにつき〇・三ミリグラム又は呼気一リットルにつき〇・一五ミリグラムとする。
運転中の携帯電話
手で持っての通話と、画面を見ること
道路交通法の第71条第5号の5は、運転中の携帯電話などを次のように定めています。
自動車、原動機付自転車又は自転車(以下この号において「自動車等」という。)を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(その全部又は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができないものに限る。第百十八条第一項第四号において「無線通話装置」という。)を通話(傷病者の救護又は公共の安全の維持のため当該自動車等の走行中に緊急やむを得ずに行うものを除く。同号において同じ。)のために使用し、又は当該自動車等に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置(道路運送車両法第四十一条第一項第十六号若しくは第十七号又は第四十四条第十一号に規定する装置であるものを除く。第百十八条第一項第四号において同じ。)に表示された画像を注視しないこと。
条文の無線通話装置は、手で持たなければ送信も受信もできないものに限られています。画面については、取り付けられた装置も持ち込まれた装置も、停止しているときを除いて、表示された画像を注視しないこととされています。
教則の第5章 第1節には、次の文があります。
自動運転車において自動運行装置を適切に使つている場合を除き、走行中はスマートフォンなどの携帯電話などを使用したり、カーナビゲーション装置などに表示された画像を注視したりしてはいけません。
警察庁の英語の資料「Follow the rules and drive safely in Japan」は、次のとおりです。
While driving a vehicle, do not use a mobile phone, including talking on the phone or looking at the screen, except in emergencies.
警察庁・都道府県警察の英語のリーフレット「To all foreigners driving in Japan」には、「Prohibited acts」の欄に、ほかの項目と並べて「Never wear headphones while driving.」という絵と文もあります。このヘッドホンの文に当たる道路交通法の条文は、確かめていません。
罰則の条文
第118条の第1項の第4号は、手で保持した通話と、持ち込まれた装置を手で持って画面を注視することを、次のように定めています。
次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
第七十一条(運転者の遵守事項)第五号の五の規定に違反して無線通話装置を通話のために使用し、又は自動車、原動機付自転車若しくは自転車に持ち込まれた画像表示用装置を手で保持してこれに表示された画像を注視した者(第百十七条の四第一項第二号に該当する者を除く。)
これに続いて、第117条の4の第1項の第2号に、通話や注視によって道路に交通の危険を生じさせた場合があります。
次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
第七十一条(運転者の遵守事項)第五号の五の規定に違反し、よつて道路における交通の危険を生じさせた者
シートベルトとチャイルドシート
道路交通法の第71条の3の第1項は、運転者のシートベルトを定めています。
自動車(大型自動二輪車及び普通自動二輪車を除く。以下この条において同じ。)の運転者は、道路運送車両法第三章及びこれに基づく命令の規定により当該自動車に備えなければならないこととされている座席ベルト(以下「座席ベルト」という。)を装着しないで自動車を運転してはならない。ただし、疾病のため座席ベルトを装着することが療養上適当でない者が自動車を運転するとき、緊急自動車の運転者が当該緊急自動車を運転するとき、その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。
第2項は、座席ベルトを着けていない人を、座席ベルトを備えなければならない運転者席以外の席に乗せて運転することを禁じています。第3項は、幼児についての条文です。
自動車の運転者は、幼児用補助装置(幼児を乗車させる際座席ベルトに代わる機能を果たさせるため座席に固定して用いる補助装置であつて、道路運送車両法第三章及びこれに基づく命令の規定に適合し、かつ、幼児の発育の程度に応じた形状を有するものをいう。以下この項において同じ。)を使用しない幼児を乗車させて自動車を運転してはならない。ただし、疾病のため幼児用補助装置を使用させることが療養上適当でない幼児を乗車させるとき、その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。
道路交通法の第14条第3項は、幼児を「六歳未満の者」と定めています。第71条の3では、第2項の中で、適切に座席ベルトを装着させるに足りる座高のある子は、この条でいう「幼児」から除かれています(第3項のチャイルドシートの決まりにも同じく当てはまります)。
教則の第5章 第1節は、同乗者について次のように書いています。
シートベルトを備えている自動車を運転するときは、運転者自身がこれを着用するとともに、助手席や後部座席の同乗者にもこれを着用させなければなりません(その自動車がエアバッグを備えている場合も同じです。)。しかし、病気などやむを得ない理由がある場合は別です。
チャイルドシートについては、次のとおりです。
特に、幼児を自動車に乗せるときは、その幼児に発育の程度に応じた形状のチャイルドシートを使用させなければなりません。しかし、病気などやむを得ない理由がある場合は別です。
警察庁の英語のリーフレット「To all foreigners driving in Japan」には、「Seatbelts must be worn by all passengers.」とあります。レンタカーでチャイルドシートを借りる手続きは、この記事では確かめていません。
速度は、標識がなければ道路で決まる
標識で指定された速度が先
道路交通法の第22条第1項は、最高速度を次のように定めています。
車両は、道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない。
警察庁の英語の標識の一覧には、速度の標識の絵に「Do not exceed the posted speed limit.」という説明が付いています。
標識のない一般道は、2026年9月1日から30キロと60キロ
「政令で定める最高速度」は、道路交通法施行令の第11条です。警察庁のページは、「関係条文(令和8年9月1日以降)」として、この条文を載せています。そのうちの2つの号は次のとおりです。
ハ 道路標識等による中央線又は車両通行帯が設けられている一般道路
二 前号に掲げる一般道路以外の一般道路 30キロメートル毎時
ハは、第1号の「次に掲げる一般道路 60キロメートル毎時」に挙がる道の1つです(第1号には、往復の方向別に分離された道なども挙がっています)。標識で速度が指定されていない一般道路を自動車で走るときは、第1号に挙がる道が時速60キロ、それ以外の道が時速30キロです(原動機付自転車は、同じ条でどちらも時速30キロです)。警察庁のページは、30キロになる道について、次のように書いています。
法定速度が60km/hから30km/hに引き下げられる道路は、主に地域住民の日常生活に利用されるような、中央線等がない道路(=生活道路)です。
教則(2024年11月13日の版のPDF)の第5章 第4節は、次のとおりです。
自動車を運転する場合は、標識(付表3(1)25、25の2)や標示(付表3(2)6)によつて示されている最高速度を超えて運転してはいけません。標識や標示で指定されていないときは、時速60キロメートルを超えて運転してはいけません(高速自動車国道については、第7章第2節2を参照)。
この教則のPDFは、2026年9月1日の前の版です。2026年9月1日からは、標識のない一般道路で時速60キロになるのは、施行令の第11条第1号に挙がる道(中央線や車両通行帯のある道など)で、それ以外の一般道路は時速30キロです。
同じ節の次の文は、どの速度の道でも当てはまります。
決められた速度の範囲内であつても、道路や交通の状況、天候や視界などをよく考えて、安全な速度で走りましよう。
愛媛県警察が呼びかけている生活道路の速度は、愛媛県警察が呼びかけている、愛媛の道で気をつけること にもあります。
罰則の条文を並べると
ここまでの決まりのうち、罰則の上限が条文で確かめられたものは次のとおりです。刑の上限を、条文の書き方のまま並べています。
| 決まり | 条文 | 条文に書かれた刑の上限 |
|---|---|---|
| 酒に酔った状態での運転 | 第117条の2第1項第1号 | 五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金 |
| 酒気を帯びての運転(政令の程度以上) | 第117条の2の2第1項第3号 | 三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金 |
| 運転中の通話・画面の注視(第71条第5号の5の違反)で交通の危険を生じさせた | 第117条の4第1項第2号 | 一年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金 |
| 携帯電話を手で持っての通話・画面の注視 | 第118条第1項第4号 | 六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金 |
| 最高速度を超える運転 | 第118条第1項第1号 | 六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金 |
| 信号に従わない | 第119条第1項第2号 | 三月以下の拘禁刑又は五万円以下の罰金 |
| 踏切の通過・横断歩道・一時停止の違反 | 第119条第1項第5号 | 三月以下の拘禁刑又は五万円以下の罰金 |
この表は、条文が定める刑の上限です。反則金や違反点数の額は、この記事では確かめていません。愛媛県警察のチラシに載っている額は、愛媛県警察が呼びかけている、愛媛の道で気をつけること にあります。
歩行者と横断歩道
横断歩道の決まりは、道路交通法の第38条第1項です。
車両等は、横断歩道又は自転車横断帯(以下この条において「横断歩道等」という。)に接近する場合には、当該横断歩道等を通過する際に当該横断歩道等によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車(以下この条において「歩行者等」という。)がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。)で停止することができるような速度で進行しなければならない。この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない。
警察庁の英語の資料「Follow the Rules for Safe Driving in Japan」は、次のとおりです。
You must come to a full stop when pedestrians are crossing the road or are about to cross the road.
愛媛県警察のチラシにある「横断歩道は歩行者優先」の呼びかけと、チラシに載っている違反点数と反則金は、愛媛県警察が呼びかけている、愛媛の道で気をつけること で読めます。横断歩道のない交差点については、道路交通法の第38条の2が歩行者の通行を妨げないことを定めています。
松山市内の路面電車、自転車の横を通るとき
松山市内には、伊予鉄道の市内電車の線路と同じ道を走る区間があります。線路の上の通行、電停に電車が止まっているとき、右折のしかたは、松山市内で路面電車と同じ道を走るときの決まり にまとめています。
自転車の横を通るときの決まりは、車で自転車の横を通るときの決まりと、しまなみ海道の自転車 にあります。
事故を起こしたとき、見たとき
道路交通法の第72条第1項は、事故のときの運転者の義務を次のように書いています。
交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(以下この節において「運転者等」という。)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。
警察庁の英語の資料は、連絡先を次のように書いています。
When a traffic accident occurs, always report it to the police (dial 110), even if there are no injuries.
けが人がいるときは、同じ資料に「call an ambulance (119)」とあります。
確かめられなかったこと
- 愛媛県内で、赤信号でも左折できると公安委員会が表示している交差点
- 愛媛県内で、「止まれ」「STOP」の標識が設置されている場所
- 外国の運転免許証を日本の免許に切り替える手続きと、翻訳文の作り方
- 運転中のヘッドホンの使用を禁じる道路交通法の条文(警察庁のリーフレットには文がある)
- 反則金と違反点数の額(愛媛県警察のチラシの分は別の記事)
- 高速自動車国道、自動車専用道路、しまなみ海道の速度の標識の数字
この記事について
道路交通法と道路交通法施行令は、e-Gov 法令検索の法令APIで2026年10月14日に取得した、現在施行されている版の条文です。道路交通法は2026年7月21日施行の版、施行令は2026年9月1日施行の版にあたります。教則は警察庁が公開している2024年11月13日の版のPDF(改正は2024年9月4日の告示まで)で、2026年4月1日施行の一部改正(自転車などの右側を通るときの部分)と、2026年9月1日の速度の変更は反映されていません。この記事で引いた教則の箇所は、2026年4月1日の改正で変わった部分ではありません。警察庁の英語の資料は、2026年10月14日に警察庁のページから取得しました。ページに載っている日付は「To all foreigners driving in Japan」の2021年10月4日だけで、ほかの2つの掲載日は確かめられませんでした。
地元紙や、公式でない解説は使っていません。法令や標識は変わることがあります。実際に走るときは、現地の標識と信号、警察官の指示に従ってください。
出典
- e-Gov 法令検索(2026年10月14日取得)
- e-Gov 法令検索(2026年10月14日取得)
- 交通の方法に関する教則(昭和五十三年国家公安委員会告示第三号)(2026年10月14日取得)
- 生活道路における自動車の法定速度が引き下げられます!!|警察庁Webサイト(2026年10月14日取得)
- Traffic Bureau|National Police Agency(2026年10月14日取得)
- (Follow the Rules for Safe Driving in Japan、PDF、警察庁・都道府県警察)(2026年10月14日取得)
- (Follow the rules and drive safely in Japan、PDF、警察庁・都道府県警察)(2026年10月14日取得)
- (To all foreigners driving in Japan、PDF、警察庁・都道府県警察)(2026年10月14日取得)
- (道路標識、区画線及び道路標示に関する命令の一部を改正する命令の制定及び施行について(通達)、警察庁丙規発第5号、PDF、警察庁)(2026年10月14日取得)